多肉植物実生では種を蒔く前の事前準備として、半日から1日ほど消毒液に浸してカビを防ぐことが一般的なようです。ただ水に浸して発芽を促す方法、ダコニール液などに浸して殺菌する方法、さらにメネデール液などの活力剤を混ぜて発芽を促す方法、逆になにもせずにそのまま播種してしまうなど、その方法は育成される方によってまちまちです。
私はダコニール液に一晩漬けて播種していたのですが、発芽率を上げるために、メネデール液を混ぜる方法を試してみました。その結果をまとめてみたいと思います。
準備した種
- アガベ チタノタブルー 50粒
- アガベ ホリダ 100粒
- アガベ ユタエンシス 50粒
- フォークイエリア属 コルムナリス 20粒
- パキポディウム属 バロニー 20粒
- パキポディウム属 レウコキサンツム 恵比寿笑い 50粒
- パキポディウム属 グラキリス 250粒
- オペルクリカリア属 ボレアリス 20粒
比較するのは8種類、計560粒です。それぞれ半分ずつに分け、片方をグループ①(ダコニール液に一晩浸ける)、もう片方をグループ②(ダコニール液+メネデール液に一晩浸ける)としました。
2021/6/6 播種完了
2021/6/27
播種から3週間が経過しました。この時点で発芽が確認できない種については見込みが薄いため、鉢を整理し、発芽率の結果をまとめました。
品種名 | グループ①発芽数 | グループ②発芽数 |
アガベチタノタブルー | 30 | 35 |
アガベホリダ | 13 | 18 |
アガベユタエンシス | 16 | 25 |
コルムナリス | 1 | 7 |
バロニー | 3 | 2 |
レウコキサンツム | 15 | 17 |
グラキリス | 34 | 36 |
ボレアリス | 0 | 0 |
合計 | 112 | 140 |
今回蒔いた種で比較したところ、約45:55の割合で、メネデール液を混ぜたグループ②の方が多くの発芽が確認できました。その効果は品種によりそうで、全体的にアガベではいい傾向が出ています。パキポディウムではあまり差異はないものの、かといって悪影響があるわけでもなく、基本的にはメネデール液を混ぜておいた方が、発芽を促進させる上ではいいのかもしれません。